CS向上させるオペレーター育成法とは│具体的な研修内容やポイントについて解説

2024/04/01

スキルの高いオペレーターがいるコンタクトセンターは顧客からの評価も高く、長期間安定した運営が可能になります。受け答えの言葉遣いや、商品・サービス知識の豊富さ、提案力のスキルが高いオペレーターは、顧客の要望にベストな回答を導き出す力があります。

オペレーターのスキルがコンタクトセンターの価値を決めているといっても過言ではありません。しかし、「オペレーターの育成」に問題を抱えている企業・コンタクトセンターは多くあります。新人オペレーターが定着しない、ベテランオペレーターの伸び悩み、オペレーターの研修や育成方法が分からないなどです。

本記事では、そのようなお悩みを抱えるご担当者様に向けて、コンタクトセンターにおけるオペレーター育成のコツをピックアップ!問題解決にむけて、それぞれについて具体的に解説します。


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コンタクトセンターのオペレーター育成方法や応対品質の向上施策は、ウィルオブ・ワークへご相談ください。

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オペレーター育成が必要なわけ

まずは、コールセンター運営においてなぜオペレーター育成が重要なのか、詳しく解説してきます。

応対品質が向上し顧客満足度向上につながる

良質なコールセンターの運営には、応対品質の向上と顧客満足度の向上に力を入れることは欠かせません。 言葉遣い、電話の受け答えの仕方、業務フローの確認など研修をしっかり行うことで、オペレーターは顧客とのやり取りをスムーズに行うことができます。その結果応対品質の向上につながり、顧客満足度も向上するでしょう。

オペレーター離職の軽減

コールセンター業務は、離職率が非常に高い職場といわれています。
離職が多い原因は、業務難易度の高さやクレーム対応による精神的負担の大きさなど様々ありますが、研修などのサポートが不十分という理由も離職につながる原因の一つとされています。そのため、オペレーター育成や研修をしっかり行い、オペレーターのサポートを充実させることで離職率の軽減を実現することが可能です。 人材不足の昨今、採用難が課題になっている企業にとってもオペレーター育成に力を入れて、離職率を軽減することは非常に重要なポイントにつながるでしょう。

応対に一貫性を持たせる

オペレーターの応対内容のバラつきは、顧客の不信感を招くことにつながる恐れがあります。マニュアル作成やオペレーターの育成を徹底して、応対に一貫性を持たせることは重要な施策の一つです。
また、マニュアル作成やオペレーターの育成を徹底することは、“管理者によって指示が違う”というオペレーターの悩みを改善することにもつながるでしょう。

業務効率化

教育に十分な時間を割かずにオペレーターを独り立ちさせてしまうと、オペレーターのミスを引き起こしたり、ミスを繰り返してしまうことで業務懸念を抱きオペレーターの離職につながってしまったりします。
その結果、管理者はミスに対する確認や指導に時間がかってしまったり、オペレーターが辞めた際、空席を埋めるための採用活動などに時間と人的リソースがかかってしまったりと、社内の業務効率は下がってしまいます。このような事態を発生させないためにも、オペレーター育成は非常に需要です。 オペレーター育成や研修に十分な時間を割くことが難しい場合は、コールセンターのアウトソーシングを導入するという選択もいいでしょう。

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オペレーター育成に必要なコンタクトセンター研修の目的

コンタクトセンター研修は、運営するにあたって必要不可欠なものです。取り扱う製品やサービスによって内容は異なりますが、研修目的は大きく3つあります。

研修目的 企業・製品・サービスの理解を深めるため
オペレーター育成・スキルアップのため
顧客満足度向上のため

企業・製品・サービスの理解を深めるため

オペレーターが企業のミッションやビジョン、提供する製品やサービスに関する深い理解を持つことは、コンタクトセンター業務をする上で重要な内容となります。企業の文化や価値観の共有、製品知識の習得を通じて、オペレーターは顧客に対してより適切で有益な情報を提供することができるようになります。製品の特徴、利用方法、利点などの詳細な知識は、顧客からの質問に対して確実かつ正確に答えるために重要です。
また、企業理解を深めることでオペレーターの帰属意識を持たせる効果もあります。

オペレーター育成・スキルアップのため

オペレーターの個々の能力を高めることも研修の重要な目的です。これには、業務知識習得、コミュニケーション能力、問題解決能力などが含まれます。
業務知識習得に関しては先ほどの章でも触れましたが、コンタクトセンター業務に必要な知識を習得する必要があります。オペレーターが自社の製品やサービスを理解し学習を続けることで、スムーズな顧客対応が実現します。
コミュニケーション能力が高いオペレーターは顧客との対話を円滑にし、ファンを増やすことができます。基本的な電話対応をはじめ、イレギュラー対応にも臨機応変に対応できるコミュニケーションスキルを身に着けてもらう必要があります。
問題解決能力は顧客からの複雑な問い合わせに対応する際に必要です。顧客が抱える問題に対して、適切な提案や対応がとれるようなスキルを身に着けてもらう必要があります。

顧客満足度向上のため

コンタクトセンターにおけるあらゆる努力は、顧客満足度を高めることに繋がります。研修を通じて、オペレーターは顧客のニーズを正確に理解し、適切に対応する方法を学びます。顧客からのフィードバックを活用する訓練を受けたり、クレーム対応のスキルを向上させたり、顧客との良好な関係構築の方法などを学び、成長することで顧客満足度向上が期待できます。顧客満足度が向上するとリピーターを獲得できたり、顧客からの引き合いや口コミにより新たな顧客獲得につながり、企業の成長に貢献します。

コンタクトセンター研修の種類と内容

次に、コンタクトセンター研修の内容についてみていきましょう。

基礎研修(座学研修)

企業でいう新入社員研修に該当します。(座学研修ともよばれる)入社した会社の概要についての研修や取り扱っている商材・商品・サービスについて詳しく学びます。また業務に関する基礎知識 研修や先輩スタッフの電話応対のモニタリング、実際に顧客対応で使用するトークスクリプトを用いて電話練習、PC・電話機器操作などが主な研修内容となります。

またコンタクトセンターはセキュリティを厳重に管理していることがほとんどですので、持ち込み可能な私物の制限や勤怠管理の方法、個人情報の取り扱いについての説明など、セキュリティ関連の研修も実施しています。

システム研修

顧客対応の記録や事後処理(ダイレクトメールの発送や商品注文)のためにさまざまなシステムが活用されています。

FAQシステムやCRM(顧客管理システム)など、センターによって導入されているシステムはさまざま。これらのシステムがどのような目的で導入されているかを知るとともに、電話の受け方や業務上必要な操作方法、事後処理の仕方などのシステム研修を行います。

電話応対研修

一緒に入社したスタッフ・またはトレーナーとペアになり、実際の顧客対応時のようにトークスクリプトを読み上げ電話応対の練習を行います。

例えば通販のコールセンター業務の場合であれば、お客様からご注文を受け付け 指定のご住所に商品をお送りすることが主なお仕事。おおまかなトークの流れは下記のようになります。

一方で携帯電話の操作案内をするテクニカルサポート業務のような電話対応であれば、ある程度トークフローは決まっているものの、お問い合わせ内容によってはトークスクリプトどおりにいかないケースも。

このような応用スキルが必要となる業務の場合、新人オペレーターでも難易度が低く対応できる問い合わせ業務から電話受付を実施、慣れてくればワンステップ難しい応対を学んで練習し、実際に顧客対応をしていきます。

上記のように業務上必要な応対を身に着けることも大事ですが、顧客対応に必要なことは応対品質です。オープニングでは温かみのある声のトーンを意識し、お客様が話しやすい雰囲気を作ること。受け答えの際はクッション言葉を用いてマニュアルどおりで機械的な対応にならないよう気を付けます。

また上記でお伝えしたインバウンド業務とは違い、アウトバウンド業務は少し違った研修内容になります。

営業のアポイント獲得業務、お客様へ確認のための発信業務、ネット回線の工事日の日程調整業務など内容はさまざまですが、基本的にトークスクリプト通りの応対になります。

しかし営業要素をふくむアウトバウンド業務の場合、顧客のニーズを引き出して解決策を提案するクロージングスキルが別途必要です。セールストークやクロージングトークなどを学び、ロールプレイングを繰り返しながらスキルを磨いていきます。

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オペレーター育成のポイント

コンタクトセンター研修でオペレーターを育成するポイントは5つです。それぞれについて解説しますので見ていきましょう。

モチベーションを保つ

コンタクトセンターのオペレーターは1日中電話対応を行います。体力的なつらさや、応対内容によってはメンタル的につらさを感じることもあるでしょう。そのためオペレーター自身の努力だけでモチベーションを保つことは容易ではありません。

オペレーターひとり一人に寄り添い定期的に1on1面談を実施したり、オペレーター同士コミュニケーションがとられる場を設けたりして、相談しやすい環境を作るなど工夫が必要です。

また、例えばチームごとに分かれて月間のAHTの順位を競い、上位チームにはインセンティブを用意したり、商品券をプレゼントしたり施策を実施することもモチベーションUPには効果的です。

オペレーター個々の取り組み意欲が向上することと、チームでの取り組みにすることによるコミュニケーションがとれるようになり帰属意識が生まれ、オペレーターの定着にも良い影響を与える可能性があります。

応対品質の差を無くす

オペレーターの数が多いと、担当するオペレーターによって顧客応対のクオリティに差が生じることがあります。

オペレーターのクオリティに差があると、顧客にマイナスの印象を与えかねません。コンタクトセンターの応対品質が下がることで、顧客満足度低下につながる恐れもあります。また、オペレーターも「自分はうまく電話応対ができない」と自信をなくし、ネガティブな気持ちにつながり、最悪の場合退職につながる恐れもあります。

オペレーターのスキルは人により異なるため、着台後(一人で電話対応ができること)も個人差を埋めるための定期研修を設けたり、個別に指導を行うといった対応が必要となるでしょう。

評価軸の明確化

社内で統一された評価軸がないと、評価者によってオペレーターの評価が変わってしまったり、オペレーター自身が評価に納得しなかったりする場合があります。 コールセンター全体で評価軸を明確にし、オペレーターに適切な基準で評価・指導を行うことができれば、オペレーターのモチベーションや成長意欲を引き出すことが可能になります。
また、オペレーターのモチベーションや成長意欲を引き起こすことにより応対品質が向上し、その結果、顧客満足度にも良い影響を与えるでしょう。

自身の役割を理解してもらうための工夫

オペレーターに対してどのような役割を担っているのかをしっかりと理解してもらうことも大切なポイントです。電話応対するオペレーターが会社の代表となるため、まずはその意識を持ってもらうこと。

なぜこの業務を行っているのか、オペレーターにきちんと理解してもらうことで自然と応対品質はよくなるはずです。

SV(スーパーバイザー)などの管理者の教育

SV(スーパーバイザー)以上の管理者の教育に力を入れることは、オペレーター育成の過程で重要なポイントです。オペレーターの教育やサポートを行うのは、SV以上の管理者の役割です。
管理者には電話応対スキルだけでなく、オペレーターの精神面のサポートや、モチベーションを引き出すためのマネジメント能力が求められます。この管理者のマネジメント能力は、離職率の高いコールセンターの職場では特に重要視されるでしょう。 したがって、充実したオペレーター育成を実施するためにも、SV以上の教育に注力することは非常に重要だといえます。

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コールセンターSVの必要スキルとは。効果的な教育方法についてポイントを解説

自社対応が難しい場合はアウトソーシングという手段

このようなコンタクトセンター研修を自社内のリソースで行うとなると、かなりのコストや手間が発生します。

研修を担当する講師の手配も難しく、思うような成果が上がらないこともあるでしょう。

そこでおすすめなのが「コンタクトセンターのアウトソーシング」です。

自社でハイレベルなコンタクトセンターを構築するのはコストも時間も多くかかるものです。

コンタクトセンター専門のアウトソーシングサービスを活用することで、クオリティが高く生産性の高いコンタクトセンターの構築が可能となります。

▼コンタクトセンターのアウトソーサーをご紹介している記事はこちら
コールセンター代行10社|代行サービスのメリットとデメリット・アウトソーサーの選定ポイントを解説

コンタクトセンターをアウトソーシングするメリット

コンタクトセンターをアウトソーシングするメリットはたくさんあります。業務効率向上、応対品質向上、コスト削減です。

業務効率向上

コンタクトセンターの運営や、社内で電話対応を行う場合、人材採用から教育、フォローアップなど、社員の手間がかかります。コンタクトセンターをアウトソーシングすることにより、社員は営業活動や企画などのコア業務に集中することができて、企業全体の生産性向上につながり、企業の売り上げ向上も期待できるでしょう。

応対品質向上

コンタクトセンターのアウトソーサーは、専門性が高く応対品質に力を入れているところが多くあります。入社前研修を実施していたり、長い時間をかけてオペレーター研修を実施していたり、あるいは経験者層を募ることが得意だったりします。専門性の高いアウトソーサーに依頼することで、応対品質が向上し、企業のファンが増え、企業成長につながる可能性が高まります。

コスト削減

自社でコンタクトセンターを運営する場合、さまざまな運営コストがかかります。必要な設備やシステム等の準備をはじめ、運営に必要なマニュアル作成、オペレーターの採用と教育、育成などにかかる人件費などです。ランニングコストを考えると、コンタクトセンターを代行会社へアウトソーシングするほうがコスト削減につながる可能性があります。

地方でコールセンター運営をしている代行会社だと、主要都市に比べると更にコスト削減につながる可能性があります。

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コールセンター代行10社|代行サービスのメリットとデメリット・アウトソーサーの選定ポイントを解説

まとめ

本稿では、コンタクトセンター運営における研修の必要性と、オペレーター育成のポイントについて解説いたしました。オペレーターに向けた研修は1度実施して終わりではなく、継続的に実施したりオペレーターに対して理解度チェックをしたりすることで、コンタクトセンター全体のスキルと品質アップにつながります。

その取り組みを行うことで業務効率が向上し、顧客満足度向上が期待できます。企業の成長にも寄与するための取り組みとなりますので、本稿が課題をお持ちのご担当者様のお役に立てると幸いです。

コールセンターのオペレーター育成方法や応対品質の向上施策は、ウィルオブ・ワークへご相談ください。

「オペレーターが育たない」「応対品質を向上させたい」「運営課題はたくさんあるが、施策に取り掛かる時間がない・・・」とお困りのご担当者様、コンタクトセンターの人材派遣/人材紹介/委託運営実績25年以上のウィルオブ・ワークにまずはお気軽にご相談ください。お客様の運営課題に合わせて最適なご提案をさせていただきます。ご相談・お見積りは無料!下記のお問い合わせフォームよりご連絡をお待ちしております。

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Writer編集者情報

  • コネナビ編集部 丸山 実咲季

    2022年4月に入社し、コールセンターとオフィスワークに特化した人材サービスの事業部へ配属。
    営業推進部にてインサイドセールスに従事し、テレアポからメールマーケティングなどのプル型施策によりリード獲得に貢献。
    2022年5月からTwitterアカウントの運用も担当。2022年度のグループ全体「新卒新人賞」にノミネートされる実力者。市場価値爆上がり中の2年目社員!
    ・趣味:お洒落なカフェの空間を探したり、自然の中をお散歩することが好きです!その他、バスケ 料理 音楽など多趣味です。
    ・特技:相手の表情を汲み取って行動や発言ができる点。

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